ガリガリ体型をなんとかしたくて、自宅で自重トレーニングを開始して早3年半。。
筋トレを始めた当時は、まさかこの行動が親孝行に繋がるだなんて思ってもいませんでした。
30年近く連れ添った華奢な体型。(筋トレして2ヶ月目の画像)

18歳で実家を出て以来、ほとんど帰省せずに、ズボラな性格ゆえ連絡もほとんどせずに生きてきました。
そんな私が18歳以降の人生のほとんどを過ごしてきたのは、国民皆陽キャな感じのするオーストラリア。

海外経験が新婚旅行のグアムのみという両親からすると、オーストラリアは未知の地ゆえ当初はかなり心配だった模様。
「オージービーフのしゃぶしゃぶよりもラムしゃぶよね」
という感じ。
なんで私が筋トレを始めたかというと、私のいた地域は日本でいう沖縄のような暖かい地域。
- Tシャツ
- 短パン
- サンダル
の格好がデフォルトで、着飾ったおしゃれをすると浮く地域。
ズボラな私にはぴったりな地域だったのですが、いかんせん体が華奢。
日本にいた時は、割と服で覆ってごまかしがききますが、この地域ではそれができません。
20代前半の時は知人にお供する形でジムでウエイトを使ってトレーニングもしました。
その知人は途中で引っ越してしまい、それからは一人でやることに。
が、それ以降7年近く続けてたものの、100万近くのお金をジムやプロテインにかけ、手に入れたのは体型変化を経験することなく右肩の怪我のみでした。。。
右肩の怪我の様子も収まり半年くらい経過、やはり
「生きてるうち一度でいいからガリガリを卒業してみたい」
という気持ちが芽生えてきました。
ただ、陽キャ&ガチむちマッチョが集うイメージのオーストラリアのジムにもやしっ子が単身で乗り込む勇気を当時すでに失っていた私は、
- 自宅
- 器具なし
- 週2回
から始められる自重トレーニングを選択。
最初は、周りから
「ジム行った方が早くね?」
「そんな負荷で大きくなれないでしょ?」
と色々言われました。
華奢な体は嫌だったけれど、私が理想としていた体型は「ガチむちで、でっかく」という程ではありません。
どちらかというと、引き締まったバランスの良い細マッチョくらいの体型でした。
ジムにいく必要がないので
- ジムまでの時間短縮
- 器具を待つ必要がない
- 待ってそうな人に譲る必要がない
- 月会費がかからない
というのも自分にとってメリットだったので、自宅で細々と続けていました。
その結果、自分が理想とする細マッチョ体型に。

もちろん、この3年間の間色々試行錯誤があります。
食事に失敗し、お腹周りに脂肪がドテッとつき、走った時にお腹周りの贅肉を人生で始めて感じました。

そこから減量を決意し、3ヶ月でウエストを11.5cm落とすことに成功。

これがきっかけで、体脂肪を落とすのに
- つらい食事制限
- 過酷なトレーニング
- 空腹を我慢
ということは必要ないということを学びました。
また、筋トレをしていく上でよく聞くのが「〇〇すると、どこどこが痛い」という現象。
自重トレーニングでかなり負荷のかるいエクササイズから少しづつステップアップしてきた私は、そうした怪我とは無縁でした。
むしろ10代・20代の頃よりもしなやかな身体を手に入れています。
時折知人・友人との会話で出てくる「親孝行」という言葉。
20代の時の私は、その言葉にほとんど反応することなく
「親孝行か〜」
「親孝行ねぇ〜」
という反応。
親が喜ぶ事ってなんだろうなぁ・・とその時は一時的にも思いつつ、そこまで重要視していませんでした。
一時期は「旅行をプレゼントしようかなぁ〜」と思ってネットや専用のカタログを眺めてみたりもしました。
ただ、節約志向な両親は旅行中も節約する人。
なんか自分の自己満で終わりそうな気がしてやめてしまいました。
で、久しぶりに実家に帰った時のこと。
その時にみた両親はまさに「おじいちゃん&おばあちゃん」の状態。。。
留学など海外でしばらく生活すると、帰国の際に日本の方式に対して浦島太郎状態という話はよく聞きました。
ただ私が浦島太郎状態を感じたのは日本の方式よりも両親の姿。
割と大きなショックを受けたと同時に、時の経過の早さと残酷さを感じ、その時生きてて初めて
「いつか来るお別れの前に何かしたい。。」
という気持ちが自分の中で芽生えました。
さらにいうなら
「認知症になってから、何かしたとしても意味がない!必ず何かせねば!」
という軽い焦燥感も入った気持ちがそこにはありました。
「両親の記憶に残る何かをしたい」
という気持ちはあるのに、両親が喜びそうなことが本当にわからない。。。
外食も特に興味なし。。
物にも特に興味なし。。
そこで思いついたのが「物より思い出」といういつぞやの車のCM。
18歳からほとんど親との交流がなかったので、実家に数ヶ月滞在して「親との思い出を作ろう」と思いました。
一緒に過ごし始めて2ヶ月くらい経過した時のこと、
「いや〜、昨日今日と座ってばっかりだからか、腰が痛いわ〜」
と、母親がポロっとこぼしたのです。
デスクワークの多い私は長時間座ると腰が不調になる原因はわかるので、対策となるエクササイズを試してもらうことに。
私自身、負荷の軽いエクササイズから始めてきているので、母親の筋力に合わせて最適なやり方を教えてあげました。
すると
「あらっ!本当腰がスッキリするわねこれ!」
と、満面の笑みとなりニコニコしながら
「よかったぁ〜、病院いかなきゃいけないかと思ったけど、これで大分楽になったわ、ありがとう〜」
「これで椅子に座っても大丈夫ね!」
と椅子に腰掛けたと思ったら、ニコニコしながら嬉しそうに膝を曲げ伸ばしして足を空中でブンブン動かしてました。
なんか犬が尻尾振って喜んでいる仕草とかぶって見えましたが、その映像は今でも脳裏に焼きついています。
それから、いろいろ話を聞くと
- 萎んできた肩
- 丸まってきた背中
- 深呼吸がしにくい
といった悩みを持っていることを話してきました。
なので、そこでも私の経験を元にどういったトレーニングをすれば対策となるのかを教えてあげると、
「いや〜、どんどん自分の体が年老いていく感じが嫌だったけど、どうしてよいかわからなくてねぇ〜」
「とりあえず、シゲルの言う通りやってみるわ。ありがとう。」
と嬉しそうに話してくれました。
人の笑顔っていいですね。
笑顔を見せてもらった方は、不思議と自然に嬉しくなりますし、役立つのであればどんどん教えてあげたくなります。
最初は自分のコンプレックス克服が目的で始めた筋トレ。
自分が譲れないコンセプトである
- 筋肉の大きさだけに目を向けない
- 健全に動かせる身体を優先する
- 健全な姿勢を優先する
- 骨格にとって自然な動き
- サプリには依存しない
ということを達成するために学んできた知識が、親の悩みを解決する手段として役立つことに繋がりました。
有形の物よりも、知識や思い出など無形の方が大切に感じる今日この頃。