筋トレをしつつ摂取カロリーの55~60%をタンパク質が占める食事を2ヶ月ほど続けてみました。
もし、「筋肉が思うようにつかないなぁ」と悩んでいて、
- とにかくタンパク質を沢山摂取しようかな
- タンパク質は筋肉つけるのに何グラム必要?
- とりすぎても大丈夫なの?
という感じで気になっている人は、ぜひ私の経験を参考にしてみてください。
ガリガリが嫌だった私でも、ようやく自分が納得いく体に近づいてきた気がします。
今回の記事では
- タンパク質を大量に摂取した実験結果
- 実際に私が行った感想
- 私以外でタンパク質が多い食事をしている人たちの感想や筋トレへの効果
を画像付きで紹介たいと思います。
タンパク質をとりすぎた結果
1日の摂取カロリーのうち55~60%近くをタンパク質が占めるようにしたのは、「リーンゲインズ 」という食事スタイルを開始したのがきっかけでした。
※「リーン」= “Lean”(脂肪分のない)という意味で、リーンゲインズで「脂肪分のない増量」と解釈できます。
このリーンゲインズというのは、間欠的断食(インターミッテント ファスティング)という食事サイクルと筋トレを組み合わせた手法です。
間欠的断食というのは、1日24時間のうち16時間を断食(水やブラックコーヒーはOK)で過ごし、残りの8時間で1日に摂取するカロリー分の食事をするというもの。
私自身はこの間欠的断食(リーンゲインズとは違う方法)を始めて、最初の3ヶ月は良い方向へ進んでいました。

しかし、当時の本業が繁忙期に入り、なかなかそれまでの食事スタイル(時間帯や食べ物の種類)を続けるのが難しくなりました。
そこで、救いの手を求めたのが「リーンゲインズ 」という手法でした。
というのも、その主張が
- 食事の時間帯は関係ない
- 1週間の総カロリーが重要
- 週に3回の筋トレを行う
ということでした。
リーンゲインズの筋トレはウェイトトレーニングを推奨していましたしたが、私は自重トレーニングを週3回行なっていたので、大差はないと思い試してみました。
リーンゲインズがなぜタンパク質をそこまで多く摂取するようにするのかというと、タンパク質の特徴である
- DIT
- 満腹感
を考慮した上でのことでした。
DITとは、Dietary Induced Thermogenesis(食事誘発性熱産生) の頭文字で、食事によるカロリー消費のことをさします。
つまり、口に含んだ食べ物を消化し栄養として吸収するのに必要なエネルギーのことになります。
タンパク質は、炭水化物や脂質に比べこの値が高いのです。
例えば100kcalをそれぞれの栄養素で比べた場合
- 炭水化物→80kcal
- タンパク質→60kcal
- 脂質→90kcal
※数値はあくまでもイメージ理解のために出しています。
タンパク質は消化に多くのエネルギーを必要とする為、消化後にエネルギー量として体に残る値に違いが出ます。
また、野菜とお肉(タンパク質)の組み合わせは、ものすごい満腹感を得ることができます。
この満腹感を得つつも高いDITによって最終的な摂取カロリーが消費カロリーを下回ることで、体脂肪をどんどん燃やしつつも筋肉は落ちない、またはつけるという状態を狙うのがリーンゲインズの目的だと私は解釈しています。
で、この食事を続けた結果の顔写真がこちら


- 顔色とむくみがやばい
- 喉の渇き
- 体つきに大きな変化はなし
といったことが起こりました。
ちなみに、リーンゲインズをやめて半年経過し、顔のむくみもだいぶましになりました。

タンパク質の取り過ぎ?で顔のむくみがやばい
私の場合は顔のむくみがひどくなったのですが、一概にタンパク質の過剰摂取と決めつけるのは難しいかもしれません。
というのも、下に紹介するこのリーンゲインズを実践しているMartin Berkhanさんや彼のクライアントでも顔がむくんでいない人が沢山いるからです。
では、なんで私がこんなにむくんでしまったのかというと、タンパク質の取り方と内臓の強さ等も関係していると思います。
つまり、調理方法が原因ですが塩分が多すぎたのです。
リーンゲインズはタンパク質が摂取カロリーの55~60%を占めるようにしていました。
具体的な1日のタンパク質の摂取に食べていたのがこちら
1:プロテインシェイク
2:たまごスープ
3:ポルトガルチキン(胸肉2枚)
4:ポルトガルチキン(胸肉2枚)
おそらくこのポルトガルチキンがスパイス&塩分たっぷりだったのでむくみの元になったのかもしれません。
なので、もし蒸し鶏や茹でただけの状態で食べていたとしたら、むくみはそこまで大きくなかったかもしれません。
ただ、お肉やお魚を味付けなしで食べるのって結構キツいと思うんです。。
喉の渇き
写真からはわかりませんが、これも塩分が高い食事を続けた結果からであろう事が理由で異常なまでの喉の渇きに悩まされました。
コップ1杯の水を飲んでも1分後にはもう1杯欲しくなるのです。
「流石にこれは異常だろ。。」
と危機感を覚えました。
断食をすると腎臓の水分調節機能が休止に近い状態になるので、頻尿になりやすくなりますが異常でした。
頻尿になると、水分だけでなく必要なミネラルも失われるので、ただの水ではなくリンゴ酢などを入れたドリンクが必要になります。
体つき(筋肉量)に大きな変化はないが。。
上に紹介したように、私摂取していたタンパク質の量は1日230~260gほどでした。
鶏肉で換算するなら1日1キロ以上をです。
(ざっくりと100g中22gがタンパク質として換算)
下に紹介しますが、当時の私の体重である67kgにしては必要量の2倍弱と多すぎる量でした。、
それでも、2ヶ月近く続けても体つきに喜べるほどの変化がみられませんでした。
正直、食費はがっつり高くなっていたのに、この結果に満足はできませんでした。
ただ、それと同時に、1ヶ月でつくことのできる筋肉量には限界があるということを知りました。
1ヶ月でつく筋肉量の限界値
筋肉がつく最大のペースは限度があり、それ以上の増量は体脂肪の蓄積を意味します。
その限度はこれまで筋トレをしてきいるかどうかにも左右されますが、目安としては1週間で約225グラム(0.5パウンド)と言われています。
つまり、1週間で約500g増量した場合、一番良い結果としは225gが筋肉としてついて、残りの275グラムは体脂肪として蓄積されてしまうということです。
これは私も、一番最初に食事を意識した時に経験しています。

筋肉をつけるためにご飯と鶏肉をドカドカ食べていたら、ベルトの上に脂肪が乗るようになりました。。汗
当時の私はタンパク質の摂取量もよく考えず、ただお肉とご飯をドカドカ食べていたのです。
タンパク質は1日に何グラム必要?
筋肉をつけようと思ったら、体重1kgに対してだいたい1.8~2gのタンパク質があれば十分というのが一般的に知られています。
ここでは一応3つ紹介します。
ソース1:Kinobody

Most of the research points to 0.82g of protein per pound of bodyweight (1.8-2g per kg of bw), as being the absolute maximum needed to support muscle growth and muscle retention on a diet.
殆どの研究結果として、体重1パウンド(約450gあたり)0.82gのタンパク質の摂取が(1kgの場合は1.8~2g)、筋肉合成を最大限に引き出しつつ、減量時には分解を防ぐ最適な量である。
ソース2:Thenx

This varies from individual to individual but as a good rule of thumb you will need at between 0.8 and 1.5 grams of protein per lean body mass. It is not necessary to go above that, nor it is to be on a caloric surplus
人によって差はありますが、ガイドラインとしては除脂肪体重1パウンドに対して0.8~1.5gのタンパク質が必要です。ただ筋肉をつけていく上で、それ以上の摂取は特に必要ないですし、「摂取カロリー>消費カロリー」である必要もありません。
ソース3:Leangains

You’ll often hear that 1 g protein/lb body weight is a good guideline for muscle gain. That’s true. Studies show no additional benefit in going higher than that, assuming adequate calorie intake.
体重1パウンドあたり1gのタンパク質が筋肉を付ける際のガイドラインとして使われているのはよく聞くかもしれません。その通りで、十分なカロリーを摂取していると前提した上で、多くの実験ではそれ以上にタンパク質を摂取することでより多くのメリットがあるとは示していません。
ただ、減量を意識していて常に「消費カロリー>摂取カロリー」を保っている場合は、筋肉の分解を防ぐ意味も込めて2.5gを推奨する意見もあります。
話を戻すと、先の例の私(67kg)の場合は、134gを摂取すれば十分ということになります。
1回の食事で何グラム吸収される?
筋トレをしていたら、一度はこんな主張を聞いたことがないでしょうか?
一回の食事で吸収されるタンパク質の量には限界がある。
だから、こまめに栄養を摂取しましょう。
プロテインシェイクは忙しい人のための味方です。
いろんな意見があるとは思いますが、私自身はこの主張を信用していません。
もちろん、過去の記事をご覧いただけばわかる通り、私自身もその主張に賛同して、プロテインをせっせと飲んでいた時がありました。
でも、今はそうは思いません。
ここで、誤解を招きたくないのですが、「プロテインシェイクは効果がない」ということではないことです。
プロテインはタンパク質ですから、筋肉をつける為に必要な栄養素です。
「一回の食事で30gしか吸収できないから、手軽なプロテインシェイクで必要なタンパク質をこまめに摂取」は違うと思うということです。
私がこの意見を採用しているのは2つあります。
- 人類の進化からの観点
- 食事の消化にかかる時間
消化できるタンパク質の量に限度があるとしたら
もし、一回の食事で吸収できるタンパク質の量に限度があるとしたら、私たちは過酷な狩猟採集生活時代を生き延びることができたでしょうか?
私たちは太古の昔は、動物を狩ってタンパク質を摂取していました。
日中は草や果物、虫などを食べながら、大物を狙っていたはずです。
そして、夜には仕留めた獲物をガッツリといただく、そんな生活をしていたと考えられています。
もし、その夜の一回の食事で30gしかタンパク質が吸収されなかったら、とても動物を狩ることのできる筋力がつくとはおもえないんです。
例えば仮に今から「肉牛を狩ってください」と言われてたとして、狩のノウハウもそうですが、肉牛の筋力と対抗するにはかなりの力が必要なはずです。
それがたとえ人間5人対肉牛だとしても。
人間は知恵を使って仕留めてきたという説もありますが、それでも一定の筋肉は必要だと思います。
食事の消化に関する科学的実験の根拠
そもそも一回の食事が完全に消化されるまでにかかる時間はどれくらいだと思いますか?
- 炭水化物が75g
- タンパク質が37g
- 脂質が17g
の食事をしたあと、5時間経過してもまだ完全に消化されていないという実験結果があります。
私が参考にしている方たちは、口を揃えて「一回の食事のタンパク質の量よりも、最終的な量の方が圧倒的に大事」という意見です。
なので、1日の食事を6回に分けてこまめにしなければいけないという訳ではないということです。
もちろん、6回でも2回でもタンパク質の総量が同じであれば大差はないということで、今度は食事の準備や後片付けの「手間」の問題ということになります。
実際上に紹介した3人も、1日に1〜2回しか食事をしていません。
私もそういった生活をし始めて1年以上経ちました。
タンパク質はとりすぎても大丈夫?危険?
タンパク質のとりすぎって体に悪いのでは?と思うかもしれません。
これは、すでに腎臓機能に問題がある人には危険であると言えますが、健康体の人にとっては危険ではないという研究結果が出ています。
現実として、リーンゲインズを行なって結果をだしている人たちがたくさんいます。
“Leangains Before after“でググってみると、私のようにむくんでいるという訳ではない人たちがたくさんいます。
それでも私がリーンゲインズを含むタンパク質を占める食事をお勧めしない理由は
- 食事が楽しくなくなった
- 塩分を抑えて摂取できる方法が思いつかなかった
- 食費が高くなった
- 老化を早めると感じるから
という部分が大きいです。
実は、先に消化したKinobodyのGregも、リーンゲインズを試して、そのタンパク質の多さで食事が楽しめなくなったという経緯があります。
その為、彼の主張は
筋トレの食事は、自分が無理なく楽しめて継続できる方法が一番
というスタンスです。
私もそれに同意していますので、最近は彼を参考にすることが多くなりました。
タンパク質の大量摂取が答えではないかもしれない
もし、リーンゲインズのようにタンパク質を沢山とる食生活をするのであれば、塩分に気をつけることを意識してみてください。
私の場合は、食事を手軽にしたかったので、鶏の胸肉に市販のスパイスを漬け込んでオーブンで焼くだけの料理をほぼ毎日食べていました。
筋トレしているときっと誰もが一度は思うことがあると思うのです。
「やっぱり筋肉をつけるためにはタンパク質が沢山ひつようなのかな」
と。
そんな方に私が自身の経験を通じてお伝えしたいのが
「タンパク質は筋肉の合成に必要です」
「ただ、沢山摂取したからといってそれが全て筋肉になるわけではありません」
ということ。
であれば、タンパク質を沢山摂取するのは食費も高くなりますし、私がそうだったように食事そのものが楽しめなくなってしまう恐れも大いにあります。
なので、私としては摂取するタンパク質は上に紹介したラインで摂取しつつ、
- 自分の筋トレ方法
- 摂取カロリと消費カロリー
を見直していくのをお勧めします。
また、先ほどタンパク質は消化の負担が大きい(DIT)と説明したましたが、それは裏を返せば老化を早めることにも繋がると考えています。
人間には生まれた時に決まった量の酵素が備わっています。
消化を含む人間の活動において酵素を消費していくのですが、酵素が尽きた時人は死にます。
タンパク質をガンガン摂取することによって酵素を多く消費すれば、その分酵素が減っていき寿命が縮まると言われています。

右側の猿は、左側の猿よりも20%ほど食事の量を減らした状態で飼われていました。
食事の量を少なくすることで、酵素の消費を減らし若々しい状態を保つことができています。
リーンゲインズ で230g近く摂取していたタンパク質も今は130〜150gくらいです。
それでも体つきは右側の状態を維持できています。

そして、タンパク質の量を減らし、炭水化物と脂質で補うことで、より食事を楽しめるようになりました。



最近は美味しいプロテインもありますが、30代を過ぎてからそうした加工食品よりも、自然食品で体を作りたいと思う気持ちが強くなりました。
体づくりを長期で続けていくのであれば、40代、50代になってもプロテインとかのサプリで体を維持したいかと聞かれたら否です。
私がサプリを摂取するのは、現代社会によって蓄積されてしまう社会毒の解毒が主な理由です。